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「おはようございます、ルフィ先輩。放課後、野球しましょ!」
「おはよ、ヤダ」
「じゃあデートしましょ!」
「もっとヤダ」
上履きに履き替えたところで笑顔のローに出くわし、変なことを言われルフィは眉をしかめた。
「もー、わがままだなァ」
「意味わかんねェよ。何で野球?」
「仲間内でしてもいいんですけど毎回似たようなメンバーだと張り合いないでしょ」
「なんだそりゃ? まァ楽しんだら? 今回、おれはいいや」
手を振りながら教室に向かおうとする。
「逃げるんですか?」
しかし、ローの挑発的な態度にルフィは立ち止まった。
「………何だと?」
「一年チームの不戦勝になりますけど。ま、戦って負けるよりマシですよね~ボロ負けだと可哀相だし、先輩達って弱そう」
「何だと、てめェ! 望むところだコノヤロー! 放課後、グラウンド集合だ! 上級生の威厳、見せ付けてやるよ!」
完全に頭にきたルフィは殴り掛からんばかりの勢いでローに詰め寄る。
その反面ローは嬉しそうに両手をあげて喜んでいた。
「やったァ! おれらが勝ったらデートしてくださいね! あと、普通の野球と違いますから。そこらは放課後に言います。メンバーの数は適当でいいですからね」
「何でも聞いてやるよ! おれ達が負けたらな! そのかわり、おれらが勝ったらジュース奢れよ!」
「はいはーい! こっちも何でも聞きますよ~そんじゃあまた放課後に」
笑顔で立ち去るローを目で追うとウソップが呆れた表情でルフィを見ていた。
「…お前、何乗せられてんだよ」
「……やっぱり乗せられてたか」
「確かに弱そうとか言われたら悔しいからな~後輩にあそこまで言われて戦わなきゃ先輩でもなんでもねェよ」
ウソップも後輩にあれだけ言われると悔しかったらしく乗り気だ。
「だよな! よし、今日は休み時間はメンバー集めだな」
ルフィが気合いを入れていると、サンジが登校してくる。
「ルフィ、おはよう」
「お~、サンジおはよう! ちょうどよかった! 放課後野球しよう!」
「いいよ」
何の疑問を持つことなくサンジはルフィの言葉を笑って了承した。
「先輩の威厳がかかっている…絶対に負けられねェぞ」
「お前、負けたらデートしなきゃだもんな」
「え!?」
「…勝てばいいんだよ、勝てば」
ウソップの言葉に驚いているサンジから目を逸らし、ルフィは口を尖らせる。
「つまり、勝った人がルフィとデートできるのか?」
「違う! 野球はチーム戦だろうが!」
「…そっか。でも、そういう理由があるなら、ものすごく頑張るよ。絶対に阻止する」
人数は適当でいいと言われたが、さすがに三人では無理がある。
しかし、負けるわけにはいかないのであまり適当にメンバーを選ぶわけにはいかないのだ。
「そんじゃあ今日の休み時間は各自メンバーを探してみるか」
「了解。でも、今日の放課後っていうと難しいかもな…ま、がんばって探してみる」
「おれも自信ないけど探してみる」
こうして急遽、頼れる野球メンバー探しをすることになったのだった。
*続く*