「寄せ集めのチームに作戦もクソもねェだろ〜攻撃は打て、守備は守れ! 以上だ」
「いやいや、守備位置くらい決めとこうって」

シャンクスの適当さに呆れながらウソップは守備位置を考える。

「ごめん、私あんまりルール知らないんだけど」
「えーっと、打ったら一塁、二塁、三塁の順に走って…」
「さすがにそのくらいはわかるわ…うーん、わかんなくなったらその都度聞くわ」
「了解。まァ打ったなら一塁に走ればいいよ」

ナミの言葉にエースは頷いた。
そんなナミをゾロが手招きする。

「守備位置はこんな感じだ」
「ふーん? なるほど」

外でのミーティングにでも使うのであろうホワイトボードに野球用のグラウンドとポジション名が書き足されていた。
そのホワイトボードを指差しながらウソップはナミにもわかるように相談し始める。

「七人だからな〜セカンドとショートが確実に止めねェと。レフトとライトを無しでセンターが足早い奴にするか」
「ピッチャーどうする?」
「あ〜、おれがしようか。キャッチャーはサンジがしてくれ」
「わかった!」

ルフィの提案にサンジは笑顔で頷く。

「じゃあ私がセンターを守るわ。くじの内容にもよるけど、ここまで飛んではなかなか来ないと思うのよね」
「絶対にこの場所にいなきゃいけないってわけじゃないから」
「ん、わかってる。なんとなーくだけどね」

ウソップの言葉にナミは苦笑した。
真面目さに刺激されたのかシャンクスもふざけた口調のわりに真剣な表情でホワイトボード上を指差す。

「ショートはおれが行くか〜セカンドは野球得意なエースでいいんじゃないか?」
「ま、そうだな」

エースも異論はなく、シャンクスの提案に納得する。

「それじゃあサードはおれが」
「ってことは、おれがファーストだな」

ゾロがサード、ウソップがファーストを守ることが決まった。

「順調じゃん。というか、どっちが先に攻撃するんだ?」
「おれ達でいいでしょ!」

爽やかな笑顔でローが乱入してくる。

「お前ら…話し合いは?」
「特にないですもん。さーさー守備位置についてくださいよ!」
「はいはい。よし、お前ら、勝つぞ!」

おー!と打ち合わせもしていないのに全員声を合わせて来た。
ノリノリな即席チームにルフィは嬉しくて笑う。
体育会系のノリは結構好きなルフィだった。






























*続く*